教育施設総合カタログ vol.44
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79ドラフトチャンバーは、各種実験によって出る有毒ガスや爆発の危険から研究者を守るために不可欠な設備です。ドラフトチャンバーの必要規定量は、実験中に必要な人員、実験室の大小、実験内容、実験時間等あらゆる面から検討されなければなりません。●ドラフト設備の大きさ1人分の実験には間口120cm、2人分では間口180cmとなり、その中間として間口150cmがあり、この3種が規格となっています。奥行きは人間の腕の長さの範囲の75cmで、内部天井高は装置を組むにしても90〜130cmあれば十分で、これ以上は必要ありません。●ドラフトの設置場所排気ダクトの接続方法は実験室のどこへドラフトを設置するかに左右されるため、設計時における設置場所の決定はきわめて重要です。ドラフトをⒶ窓側に設置する。Ⓑ廊下側に設置する。Ⓒ入口に最も近い壁側に設置する。などの方法がありますが、これを決定する前に、排気ダクトを最小限の長さで、できるだけ横引きをしない設置場所を求めることです。排気ダンパー装置点検窓は壁側面の反対側に必要のため左右を確認して下さい。●ダクト設計上のご注意①ドラフトと排風機各1台を単一のダクトで接続します。②1基の排風機で排気するドラフトの数は少ないほどよい。③ 排風機はできるだけダクトの末端に設置するのが望ましい●立上りご注意立上り高さは床上10cm以内にして下さい。ダクト工事例が、通常はドラフト本体上部設備方式です。④ダクトの長さはできるだけ短くした方がよい。⑤ダクトが長くなればなるほど大きな排風機を使用します。⑥屋上型排風機はベルト掛けの3相200Vモーターが基本です。⑦屋上のファンルームに排風機を設置した場合、ギャラリーの向きに注意すること。弊社ではドラフト専用のベンチレーターを用意しています。⑧ダクトには必ず傾斜をつけ、ドレン抜きを設けること。⑨ダクト材料は塩化ビニール材を用いて下さい。亜鉛引き鉄板やステンレス鋼板も酸に対しては安全とはいえません。ただし、溶剤には塩化ビニールは不適当です。ドラフトチャンバーの設計にあたり

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